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あいさつを軽視するビジネスマンが多すぎる。命かけなきゃ

あやおの法則

弊社にはイチオシのプログラム

スーパービジネスピーポー育成プログラム全12回

ってのがあるが、そのなかに

あやおメソッド

というのがあり、全てのビジネスピーポーに一番最初に学んでいただく項目だ。

あやおとは

・あいさつをする
・やくそくを守る
・お礼をする

の頭文字をとった言葉だ。まあビジネスピーポーにとって当たり前の案件なので、これをやっていないビジネスマンを私は今だかつてみたことがない。
三種の神器
おはようございますと上司にあいさつをせずに席につく営業マンはいないし、出社時間に毎日遅れる、つまり約束を守らない総務マンはいないし、ご注文いただきありがとうございましたとお礼をいわない販売スタッフはいない。

みな当たり前のように、ビジネスマンなら当然のごとく、日々あやおを繰り出している。

だよね、だったら、なぜそれをあんたは、わざわざ書くの? そして、高い研修費用を払って、さあ、受けまっせとはりきってきているビジネスピーポーに、なんじゃそりゃとも思わせかねない、あやおをしょっぱなにやるの? と思われるだろう。

そうお考えになるのは当然なのだが、実は、しっかりとした理由がある。

先ほども書いたとおり、これを、やっていないビジネスピーポーを見たことがないのだが、いっぽうで、これを完璧にやっているビジネスピーポーもみたことがないからだ。

あなたは本当に全員にあいさつをしているだろうか。

ビル内ですれちがった、同じ会社の、顔を見たことがあるなあという間接部門の社員の人にあいさつしているだろうか。私は全然していなかった。顔をみたことがあるくらいの人だから、まあいいか、向こうも迷惑だろうしと思ってあいさつをしなかった。

ビルの清掃をしている清掃の人にこんにちはとか、ご苦労様ですとか、声をかけるだろうか。私はかけなかった。

そんなものは必要ないと思っていた。上司や営業本部長には、向こうが俺のことなんて知らないのわかっているのに、丁寧に頭をさげ、大きな声でおはようございますとあいさつするのに、部下とか、そのへんの人には、おはよっすくらいしかあいさつしなかった。

別に、深々と頭を下げて、丁寧にあいさつをしろと言っているのではない。

関連のある人、少しでも知っている人に普通にしっかりとあいさつをしたほうがいいのではということなのだ。

そんな、適当なあいさつで世の中を渡っていた、新人営業マン河村操は、ある日とんでもないことをしでかしたのだ。

ライバルメーカー営業マンへの適当なあいさつ

福井県に私が担当しているクライアントがあった。地域に店舗を復数もつ優良企業だ。売上が大きいので、メーカーや問屋の営業マンがひっきりなしに押し寄せていた。社長は40代のバリバリの女社長。いくつもの団体で理事や会長をつとめる業界では知らない人がいないほどの人だ。

光栄なことに、私はその女社長に気に入られいていた。

営業マンが商談のために、事務所の前に列をなして5人以上が並んでいる。私は、その日は商談ではなく、頼まれたものを届けに店舗に行った。店舗の奥が事務所になっていて、そのため私は店舗からはいった。

私をお気に入りと言ってくれるのは社長だけではなかった。社長がかわいがっているチワワのアトム(仮名)も俺のことを気に入ってくれている。今日も営業マンがたくさんきているなあと列をながめ、軽く会釈しながらその前を歩きながら

「毎度おおきに」

と入り口で声をだすと、アトムが吠える。アトムが俺を好きな理由は散歩に連れて行ってくれるからだ。アトムは興奮して店をかけまわり、やがてリードを加えて俺のところにくる。

その様子を見て、女社長が声をだす

「おお、河村くん、いらっしゃい、そのまま奥にはいってきて」

並んでいた営業マンはいっせいに顔をあげる。顔見知りの営業マンは、同行の新人に、あれは、〇〇商事の河村だよと言っているように見える。なんだよ、こいつ、社長のご贔屓なのかってなる。

俺は、若干の優越感にひたりながら、奥に、進んでいく。みなに、どうもって感じで頭を下げながら。

そうでもしないとプライドを保てない。別に、俺が、そうやって奥によんでもらえるのは、俺が優秀な営業マンだからでもなんでもなく、ただ、アトムを散歩につれていき、排便をつかみ処理をし、社長をのせて市内の配達の運転手をし、娘を塾に送って行ったり、迎えにいったりするからだ。

便利だからよばれるだけなのだ。

まあ、それでも、それを機に商談が上手く進んだりするので、やぶさかではないのだが、あいつ、犬のうんちをつかんで、商談を優位にすすめているんだぜ、おれはそんなことできないねと言われないように、俺は、社長に気に入られているんだぜ、どうだ、VIPだろと虚勢をはるしかないのだ。

あんた誰

店の紹介と、俺との関係を説明するのに、少し時間をとられたが、本題は、アトムのうんちの話ではない。あいさつを適当にしたおかげで、とんでもない事態におちいったという話だ。

その日もその店は営業マンで賑わっていた。

例のごとく軽く挨拶してはいると、アトムが迎えにきてくれたので、リードをもって散歩。うんちをつかんで帰ってくると、みかけたことがない男が社長と話していた。

ただいま帰りましたと声をかけ、アトムのリードを外したところで、その男は社長と話し終え、私が入ってきた入り口のほうに向かってきた。

必然私は男とすれ違うので、まあ、どこかのメーカーの営業かなにかだろうと、どうもって感じで、軽い会釈でやりすごした。結局この私の行為があとあと半年間ひきづる大問題となるわけだが、その時は、そんなこと知る由もない俺は、アトムの散歩してやってきたぞと若干ご満悦だった。

商談のあいまで、女社長は機嫌がよく、もうひとりの女従業員を俺との3人で、ああでもないこうでもないとゴシップ的な話で盛り上がっていた。

そこに、先ほど入り口からでていった男が帰ってきた。私は話をしながら、あれ、なにか忘れ物かなあ、もどってきよったでと、さほど気にする様子もなく、爆笑しながら話を続けていた。すると、その男は、さらに奥へと進み、なんと事務所にはいっていったのだ。

おいおいおい、あれ、誰や。営業マンが勝手に事務所にはいるなんてありえない。女社長はそれを見ているのに何も言わない。

急にとんでもない不安感と恐怖感が襲ってきた。背中がゾクゾクするなんだこの感覚は、もうゴシップどころではない、おれは、女社長がはなしているのをさえぎり聞いた

「しゃ、社長、あの人誰ですか?」

社長は、事務所のほうに目をやり、衝撃のひとことを発した

「あ、あれか、社長やで。あったことなかったっけ」

膝から崩れ落ちそうになり、吹き出す汗を拭いながら続けた

「しゃ、社長って、社長じゃないんですか」

と女社長に聞いたら、なんとあっけなく

「ちゃうで、わたしは社長じゃないよ」

と軽くいいながら、おんな従業員とゴシップトークを続ける。おれは、たっていられなかった。やってしまった、間違いなく、失礼なことをした。念のために、女社長、いやもう社長ではないこの女にきいた

「あいさつしといたほうがいいですよね」

そういうと、元女社長は

「そうやね」

なんやねん、冷たいやんけ。あんなに楽しく話していたのに。でも、先ほどの男が社長なら、絶対にあいさつをしなきゃいけない。適当にあしらったから、絶対に怒っている。しかも社長を無視しておんなたちとゴシップトークをしていたのだ。しかも、どうや君、俺はこの女社長、いや元女社長とこんなに仲いいんだぜってやってるのだ、怒っていないはずがない。

俺は、かばんから名刺ケースを取り出し、奥の事務所に進み、恐る恐る、ドアをノックした。すると奥から声が「はい、どうぞ」普通の声だったと思うが、俺には地獄の底に響く閻魔様の声のように聞こえた。

「失礼します」といいながらドアをあけた。そして、奥にある机の方に目線を投げた。文字通り閻魔様だった。完全に、強烈に怒っている。こちらをにらんで、イライラされているのか今まで見た中でも最大級に動いていると思われる貧乏ゆすりをされている。

俺は恐怖に身が凍りそうになるのを抑えながら、思い切って踏み込み、名刺をさしだし自己紹介をはじめた。

「はじめまして、わたくしハワイ商事の河村と申します」

いったいどれくらいの間があっただろうか。私にはそれが1分にも5分にも思えた。おそらく時間にしたら0.5秒ほどだったろう、社長は私が差し出した名刺を左手で、さっと引きぬくようにとり、即座に床に投げるとともに大声を発した、閻魔の表情とともに

「あ〜〜〜〜〜ん、お前誰や〜、ハワイ商事、ハワイ商事はとりひきあるけど、お前なんか知らんなあ。おんなとアホみたいにぺちゃくちゃペちゃくちゃしゃべりやがって、何様じゃ知らん。帰れ、お前なんか知らん」

と店舗中に響く声でどなった。まあ、この手の怒られ具合とかどなられ具合は、まあ何度か経験しているので、びびるとかはなかったが、やっぱりそうなるよなあ、やっちまったなあどうしようかなあと思っていた。

「も、申し訳ございません。社長のおっしゃるとおりです。あいさつもせずヘラヘラと申し訳ありませんでした」

といったが、当然聞く耳をもってくれませんでした。その後も何度もあやまりそこにいましたが、目もあわせてもらえませんでした。しかたなくたっていると、社長は「帰れ」とだけいいました。それでもたっていると「今日はもう帰ってくれ」と少し溜飲をさげたかんじでした。

悪いけど今日は、お前とはなす気にはならないよという感じだったので、俺は帰ることにしました。失礼しますと事務所をあとにし、でていきました。

ゆっくりとドアを閉めた。

踵を返し店内に戻ろうとしたら、元女社長が俺を呼んでいた。おれは神妙な面持ちで足を運んだ。

「おこられとったな」
「はい」
「あの人頭に血が上ったらもうあかん。今日はもうどう考えても無理やからいったん帰ってまた出なおしておいで。
もう会ってると思ってたは、悪かったなあ」

と女社長はそういった。わかりました、今日はいったん失礼します。そう言って俺はトボトボと肩を落としながら歩いた。他の営業マンの視線がいたかった。

お先に失礼しますと、声にならないような声であいさつし、車に向かった。

車にのりこみ、腰を降ろした。エンジンもかけずに深いためいきを大きくひとつついた。

やっちまったよ。調子に乗ってたな完全に。中堅営業マンにさしかかったばかりの時だった。県内でも有数のクライアントの女社長のこころをつかんでいたと調子にのっていた。好事魔多しとはこのことだ。

しばらく動きなかったが、そのあとも商談があるので、気を直し進んだ。

徹底したあいさつ

中堅営業マン河村操はどうすべきだったのか。

彼はと言うか俺は、あいさつをしっかりとすべきだったのだ。こいつは、経営者だから、この人は取締役だから、この人は従業員だから、この人はパードだから、こいつは、ライバルメーカーの営業マンだからと、区別とか分け隔てとかするのではなく、全員に、しっかりと丁寧にあいさつすべきだったのだ。

「はじめまして、ハワイ商事の河村と申します」

もしあのときに社長に、しっかりと向き合ってあいさつをしていたらどうなっていたか。社長は普通に丁寧な人なので、きっと、あ、どうも社長の吉田(仮名)ですと言ってくれたはずだ。そのあとに、あたらしい担当さんか、よろしくねと言ってくれたと思う。

後日談になるが、結局この社長と和解するのに半年かかった。最初は目もあわせてくれなかったが、徐々に、おお、とくらい言ってもらえるようになり、あいさつをしてもらえるようになり、名刺を受け取ってもらい、話をしてもらえるようになり、車にのってくれるようになり、旅行に行った時に、おみやげを買い合うなかになり、最終的には、なかよくなった。

常識のある、とても素敵な人だった。俺はそんな人を激怒させた、最低最悪の営業マンだったのだ。

のちには、あのときのお前はひどかったなあという話もできるようになった。社長、その話は勘弁してくださいよ、といえるようにまでなった。

もしあのときに社長にどなられていなかったら、おれは、成績だけがそこそこいい、いけすかん感じのええかっこしいの営業マンに成り下がっていたに違いない。今でも感謝している。

あいさつ、あいさつ、あいさつ

その事件以来、俺は徹底的にあいさつについて学んだ。どういう形であいさつをすればいいか、どのあたりの人まで挨拶をすればいいかについて研究した。

結論は、ほぼ全員に元気よくということになった。

あいさつは、こちらが、相手に対してすることであって、相手があいさつをかえそうが、かえそまいが、関係ないのだ。そう思うと、あの人はどうかなああいさつしてくれるかなあとか考える必要がなくなる。したいと思った人にすればいいということなのだ。

時と場合、シチュエーションを読む必要があるが、あいさつをして、いやがるひとはそんなにいない。マンションで、もう、私にはあいさつしないでというオーラをだしている人を除いたら、徹底的にすればいいのだということにいきついた。

研修では、この体験談をはなして、別け隔てなくあいさつをすることの大切さをとく。

たまに、社長や幹部社員にはするけど、パートさんやアルバイトには露骨にあいさつをしないとかの営業マンがいるが、あれはよくない。俺がそうだったからわかる。

どうだろうか、そこまでやることを、あいさつをするということとすれば、あなたは自信を持って、俺は私はできているよと言えるだろうか。

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